世界的フォトグラファー、ユルゲン・テラーが撮影
FERRAGAMO(フェラガモ)が、新しい広告キャンペーンを公開した。
新しいシーズン迎えるにあたり、フェラガモは本拠地であるフィレンツェの街に立ち返り、ブランドの軌跡という文脈の中に今シーズンのインスピレーションを見出した。
今回の広告キャンペーンでは、世界的な写真家であるユルゲン・テラーが、歴史的にも大きな意味を持つ街フィレンツェのリアルを、彼のモダニティに対する独自の視点で撮影。
クリエイティブ・ディレクターのマクシミリアン・デイヴィスは「彼の作品は、被写体が実際に目の前に居るかのような、直接的な繋がりを感じさせます。そして私は、フィレンツェに生きる人々の実際の様子や彼らがどのようにフェラガモを着用しているのか、ということに興味があるのです。」と語る。
2024秋冬コレクションのランウェイで登場したアイテムは、今日この世界を生きるためのワードローブというスピリットを反映させるために、歴史やアーカイブを分解し再構築したもの。13世紀に建てられ、1930年にフェラガモの本社となったスピニ・フェローニ宮殿から見える街並みや広場、著名なルネッサンス期の彫刻作品が展示されているランツィの回廊、そしてその向かいにあるカフェまで、街中を探索しながらモダニティとヘリテージ、日常と非日常が同時に存在するフィレンツェの街のリアルを表現した。
「フェラガモとフィレンツェには共有の言語があり、同じ歴史を共有していると言えます。私たちとユルゲンは3日間ともにフィレンツェの街を探索し、時には立ち止まって一緒にアイスクリームを食べるなど、旅行のよう自由なムードで過ごしました。」
このキャンペーンでは、ルネサンス期の典型的な美しさをそのままモダンに進化させたような雰囲気を持つモデルのラケル・ジマーマンを物語の主役とした。また、2022年秋にブランドロゴをモダンにアップデートさせたグラフィックデザイナーのピーター・サヴィルや、モデルのリナ・チャン、さらにはフランス社会学者でクリエイティブ・コンサルタントのマリア・テリット・ハワッドなどのメゾンの友人たちをモデルとして起用。この登場人物たちは、従来のファッションの文脈を超え、フェラガモが数世代に渡り愛されていること象徴するコミュニティー、を表現している。
「フェラガモには常にコミュニティーやファミリーという概念があります。」
このキャンペーンで描かれているのは、ある家族のフィレンツェでの旅の様子であり、撮影のロケーションはフィレンツェでのリアルな体験を表現するよう選ばれた。
「私たちチームは、この“Ferragamo in Florence”キャンペーンを撮影するにあたって、どこでどのように撮影するのかを決めるために長い時間考え、話し合いました。このキャンペーンを撮影できたことをとても誇りに感じており、私にとって深い意義のある作品になりました。」
―ユルゲン・テラー
ロケーション
今回の撮影ロケーションは、本キャンペーンにおいて重要な意味を持つ。
撮影セットそれ自体が、このキャンペーンの主役とも言え、フェラガモを身に着けた登場人物が
くつろいでいる日常的な雰囲気を体現。これらの場所は意図的に選ばれ、登場人物の個性やブランドのエスプリを知る手がかりでもあり、コレクションの精神を定義づけている。フィレンツェの歴史的建造物で、フェラガモの本社でもあるスピニ・フェローニ宮殿を中心とし撮影のロケーションをセレクトした。
スピニ・フェローニ宮殿
スピニ・フェローニ宮殿はフィレンツェのルンガルノ沿いにある堂々たる歴史的建造物で、その歴史は13世紀まで遡る。アルノ川を見下ろす石造りのファサードと尖塔を持つ中世フィレンツェ建築で知られています。何世紀にもわたり、この宮殿はスピニ家やフェローニ家など、フィレンツェの貴族一族の邸宅として使われてきた。宮殿内にある、驚くべき美しさのフレスコ画で飾られたスピニ礼拝堂は、最も有名な見どころだ。
現在、スピニ・フェローニ宮殿はフェラガモの本社として使用されている。1930年代に購入されたこの建物には、フェラガモ・ミュージアムも併設。スピニ・フェローニ宮とサルヴァトーレ・フェラガモの結びつきは、歴史的伝統とファッション分野における革新の融合を象徴し、フィレンツェの文化的・芸術的遺産を守り続けることに貢献している。
ランツィの回廊
シニョーリア広場にあるランツィ回廊は、バッチョ・ディ・ジョヴァンニとフランチェスコ・タレンティの要望により、1376年から1382年にかけて建設されました。元々は公の演説や儀式を行うために計画されたもので、ルネッサンスとバロック時代の彫刻が多数展示されていることで知られている。最も有名な作品としては、ベンヴェヌート・チェッリーニの「ペルセオ」、ジャンボローニャの「サビーネ家の納骨堂」など。ランツィという名前は、トスカーナ・グランデュカート時代に、この建物で接待を受けたドイツ兵、ランツィチェネッキに由来すると言われている。
コルシーニ宮殿
アルノ川沿いにあるコルシーニ宮殿は、バロック・フィレンツェ建築の壮麗な名建築です。1650年から1700年にかけて貴族コルシーニ家のために建てられたこの建物の1階は、豪華な装飾が施されたサロンとして知られており、このエリアにはカラヴァッジョ、ボッティチェリ、ルーベンスといったイタリアの巨匠を含むプライベートな美術品のコレクションが展示されている。また、庭園があることでも知られ、そこからフィレンツェの街の素晴らしい眺めも人気を集めている。
カフェ・リヴォワール
シニョーリア広場にあるカフェ・リヴォワールは19世紀に建てられた。1858年にオープンし、すぐに作家、画家、革命家などの芸術家、知識人、政治家たちの出会いの場となり、フィレンツェの文化的発展に貢献した生き生きとした文化的な出会いの場として知られている。
今日でもカフェ・リヴォワールは、当初の魅力を失うことなく、多くの人が訪れている。
ロマネッリ・ギャラリー
ロマネッリ・ギャラリーは、フィレンツェのサン・フレディアーノ地区にある歴史ある彫刻ギャラリー。有名な彫刻家パスクアーレ・ロマネッリによって1860年に開設されたこのギャラリーは、現在5代目となるロマネッリ家が運営。このギャラリーは大理石とブロンズの作品で有名で、古典的な彫刻からモダンなオーダーメイド作品まで幅広く取り扱っています。このロマネッリ・ギャラリーに作品を展示されている芸術家たちは、イタリア内外の数多くの公共モニュメントや個人所有のコレクションにも重要な作品を提供している。
URL https://www.youtube.com/watch?v=HfJGCN2vlRE
Creative Director:Maximilian Davis
Photography:Juergen Teller
Creative partner:Dovile Drizyte
Campaign Creative Direction:Ferdinando Verderi
Styling:Lotta Volkova
Make-up:Thom Walker
Hair: Virginie Moreira
Nail art:Sylvie Macmillan
Talents:Maïa Tellit Hawad, Peter Saville, Tim Schuhmacher, Yasmin Warsame, Lina Zhang, Raquel Zimmermann