2014年より「オクト フィニッシモ」で8年連続8つの最薄世界記録樹立の快挙を成し遂げてきたブルガリがこのたびの2023年オンリーウォッチチャリティーオークションの開催を祝い、大理石製の限定1点となる「オクト フィニッシモ」を発表しました。ブルガリにとって魅力的な素材であり芸術や建築の世界とも親和性の高い大理石を用いることで、ウォッチメイキングの偉業を芸術的な傑作へと変貌させ、この貴重なイベントにふさわしい特別なタイムピースが生まれました。
・大理石でウォッチを作ることで、超小型化、超薄型化を極めたことで知られるブルガリのさらなる技術とノウハウが発揮されています。
・110面もの「オクト フィニッシモ」のケースを薄い大理石で丹念に覆い、繊細なコンポーネントを守りつつ調和のとれたビジュアルを実現しました。ダイヤルにも厚さわずか約0.6mmの薄い大理石のプレートが使用されています。最も繊細な作業が求められるブレスレットにはかつてないほどの時間が要されておりリンクの表と両側面に大理石の薄片があしらわれ、裏面はブラックのDLCチタンとなっています。
・アルプス山脈を通ってスイスとイタリアを結ぶ自然の道、アオスタ渓谷で産出されるグリーンの大理石「ヴェルデ アルピ」を使用しています。圧倒的な存在感を放つその色は、自然が持つ豊かさ、成長、そしてエネルギーを彷彿とさせ、幾多に走る白い脈線とグリーンのコントラストはアルプスの深い森と雪をいただく山頂を想い起こさせます。
大理石を使った芸術的表現
イタリアンデザインの独自性を表現し、かつウォッチメイキングの技術を芸術的レベルへと変貌させることに挑むにあたり、ブルガリは大理石を素材として選びました。ブルガリにはつねに限界に挑み続け、優れた芸術的・技術的功績を永遠に記憶に刻むことへの飽くなき意欲の歴史と、業界をリードしていく努力を重ねています。それが形となったひとつが、デュシェンヌ型筋ジストロフィーの研究資金を募るために2005年より2年に1回開催されているオンリーウォッチのチャリティーオークションでの特別なタイムピースの数々です。
今年もこの素晴らしい事業に刺激されたブルガリのデザイナー、エンジニア、時計職人が自らの限界を超え唯一無二のタイムピースを生み出しました。この比類なきウォッチを完成させるまで約5年にわたる研究と数多くのチャレンジ、さまざまな手段による探究と調整を費やしました。この類まれな技術を駆使した作品は、時代を超えて素晴らしい芸術家や職人によって昇華されてきたこの素材とは切っても切れない関係にあるブルガリの歴史に深く根付いています。
ミロのヴィーナス、カッラーラ大聖堂、タージ・マハル……古代ギリシャからイタリア、インドのムガル建築まで大理石は大陸と文化を超え芸術の歴史において特別な存在であり続けてきました。この建築物と大理石の深い関係はイタリアで育まれました。イタリア半島の芸術家や建築家が、大理石を用いてヨーロッパ文化に永遠に残る足跡を刻んでいったからです。ピサやシエナ、フィレンツェの大聖堂やミケランジェロのダビデ像が物語るように、歴史がそれを証明しています。当初はローマ帝国の侵攻時にヌミディア(現在のチュニジア)やギリシャ、エジプトから輸入されていた大理石は、その後は帝国の首都近郊でも産出されるようになりました。ローマの主要な建築物には、アプアンアルプス(カッラーラ)採石場の白亜の大理石のみが使われていました。
偉大なローマの伝統に深い影響を受けてきたブルガリにとって大理石を使うことは、ルーツに対して敬意を表すことを意味します。大理石がブルガリに取り入れられたのは、建築家フロレスターノ・ディ・ファウストがローマ・コンドッティ通り10番地のブルガリ本店を増改築した1934年のことでした。創業130周年を迎えた2014年に行われたブティックの改修時にも、人気建築家ピーター・マリノによりメインの素材としてふたたび大理石が使用されました。2012年にはさらに大胆なことに大理石をジュエリーの素材として使用したのです。これは世界に驚きを与えると同時に芸術的なトリビュートとしての役割も果たしました。後世まで残る豪奢な建物や美しい彫刻と長年結びつけられてきたこの古の石を、モダニティとインダストリアルなラインが魅力のビー・ゼロワンコレクションへと昇華させたものでした。
比類なき創造力の偉業
この特別な歴史を背景とし、ブルガリは薄い大理石のプレートで覆われたファインウォッチメイキングの作品を生み出すという、今までよりもはるかに手ごわい課題に挑戦しました。この挑戦の実現に選ばれた「オクト」のコレクションは、わずか10年で現代の時計製造の世界におけるアイコンとしての地位を確立し、妥協のない技術とものづくりで、ウォッチメイキングの専門家にもミニマリストデザインの愛好家にも認められています。
ジュネーブ ウォッチ グランプリの「Aiguille d’Or(金の針賞)」をはじめ、2012年の誕生以来60もの国際的な賞を受賞していることがそれを証明しています。丸でも四角でもない「オクト」は、2つの原始的な形が1つの八角形にバランス良く調和し、完璧な幾何学図形を表現しています。8辺から成る建築的なデザイン、ローマのパンテオンにみられる幾何学的なモチーフにインスパイアされており、このローマの精神に根付いたブルガリの伝統の核心に対するコレクションの揺るぎないつながりを誇示しています。「オクト フィニッシモ」は伝統的なオートオルロジュリーの姿を再定義し、古典的で洗練された時計の複雑機構をコンテンポラリーに再解釈し、8つの“最薄”世界記録に反映されているブルガリ独自の「Estetica della Meccanica(機構の美学)」、フォルムと機能の両面における純然たるイノベーションの芸術を象徴しています。この世界記録の1つ目を樹立した2014年の手巻き式の「オクト フィニッシモ トゥールビヨン」をベースとして、ブルガリ初の大理石製のウォッチが製作されました。
このタイムピースに使用されたグリーンの大理石ヴェルデ アルピは、スイスのアルプス地方とイタリアを結ぶ自然の道、アオスタ渓谷で産出されたものです。深く鮮やかなグリーンに白い脈線が縦横に走る様子はアオスタ渓谷の両脇に茂るアルプスの森の中にうねるように連なる雪をいただいた山々を思い出させます。こうした不規則に続く模様が、タイムピースに印象的な趣を与えているのです。
大理石とウォッチメイキング技巧のかつてないコンビネーション
超小型化の技術はブルガリを代表する技術のひとつですが、極めて高い技術が求められるこの度の挑戦においては今までブルガリが培ってきたノウハウのすべてが必要とされました。110もの面で構成されている直径40mmの「オクト フィニッシモ」のケースはそれぞれの面を厚さ約0.4-0.5mmの大理石の薄いプレートで覆う工程において繊細な薄片が細心の注意を払って扱われ、同時にバランスのとれたデザインになるように配慮が重ねられました。極薄の大理石のプレートは機械で加工されたのち均等かつ滑らかに仕上げられ最後に手作業により研磨されています。ケースと最も細やかな作業が要求されるブレスレットの完成には合わせて約190時間が必要となりました。特に注目すべきことは、大理石のプレートがすべてブレスレットのリンクのひとつひとつに立体的なパーツがリンクの上部と両側面を覆うようにセットされており、ブレスレットの裏面だけがブラックDLCチタンとなっている点です。またインデックスが配された厚さ0.6mmの薄い大理石のダイヤルの6時位置からはトゥールビヨンを覗くことができます。ケースバックにはオンリーウォッチのロゴがエングレイビングされたサファイアクリスタルが嵌めこまれ、フライングトゥールビヨンを搭載した1.95mmの超薄型手巻マニュファクチュールムーブメントBVL268キャリバーがその美しい姿を見せています。またこのスペシャルなタイムピースのために、薄い大理石を用いたカスタムメイドのボックスが製作されました。
ウォッチメイキングの世界において一切匹敵するもののない、たった1点のタイムピースとして作られた2023年発表の「オクト フィニッシモ トゥールビヨン マーブル」は、美しき都ローマでの長い歴史の中でブルガリが培ってきた技術と大胆なクリエイションが結実して生まれた、芸術的また技術的にも頂点を極めたタイムピースです。
【製品概要】
「オクト フィニッシモ トゥールビヨン マーブル」
品番:103785
ケース:径40mm、厚さ約0.4-0.5mmの大理石プレートで覆われたブラックDLC加工チタン製ケース、厚さ6mm、シースルーケースバック
ダイヤル:厚さ約0.4-0.5mmの大理石プレート、ピンクゴールドプレートの針、ブラックセラミックインサートを施したピンクゴールド製クラウン
ムーブメント:フライングトゥールビヨンを搭載したBVL268極薄の機械式ムーブメント、手巻き、厚さ1.95mm、毎時21,600振動
パワーリザーブ:約52時間
ブレスレット:表面と両サイドが厚さ約0.4-0.5mmの大理石プレートで覆われたブラックDLC加工チタン製ブレスレット
防水性:30m防水
世界限定数:1本、オンリーウォッチ限定、大理石プレートで覆われたケース
ブルガリ ジャパン
03-6362-0100
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